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2017年7月23日 (日)

国立台湾歴史博物館にて講演しました。

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シンポジウム「負の歴史遺産、現代の歴史意識と博物館」

主催:国立台湾藝術大学 博物館研究所

場所:国立台湾歴史博物館

公式ウェブサイトはこちらから。

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●災害、歷史學與博物館

原山皓介,「從歷史看震災」展(2013,日本):如何紀錄與描述災害?歷史學與社會學的交會點

高鈺昌、趙小菁,毀滅後的重生,重生後的我們:臺史博921地震十五周年特展的展示敘事

荒川章二,「地震帶上的共同體:歷史中的臺日震災特展」:東亞脈絡之近現代史研究意義─日本

陳怡宏,「地震帶上的共同體:歷史中的臺日震災特展」一比較視角下的臺日災害史

 

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●災害、重生與博物館技術

奧村弘,地域歷史遺的可能性:地域歷史學與地域歷史資料的守護

謝仕淵、王美雯、丘世馨,記憶物件的搶救:206地震中的博物館與社會

日高真吾,守護生活文化記憶:311大地震後文化財搶救活動現場

加藤幸治,面向復興的Curation:受災地的重生與文化創造活動

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東日本大震災の被災地は、土木・建築ラッシュのさなかにあり、ミュージアムの再建や新設のための作業も本格化している。地域住民は、生活再建の一方で、景観がかつての地域像とは全く違ったものになっていくことに対し、大きな戸惑いを抱いている。復興していく地域社会を過去のくらしと地続き感のあるものとするために、文化財や歴史的な地域資源に期待される役割は、かつてないほど大きくなっている。

文化財レスキューされた資料による移動博物館や文化創造活動を展開する実践を通じて、ミュージアムの再興を目指す活動を、私は「復興キュレーション」と呼んでいる。この活動の目標は、被災した文化財を現在の人々の経験と結び付け、地域の文化創造の材料として活用可能なものとすることである。数年内に次々と建築されていく博物館を、単なる災害の表象の場としないためには、復旧期の実践をふまえたミュージアムの再興が必要である。そのためには、変化する状況のなかでコレクションの新たな価値を生み出す「復興のキュレーション」が不可欠ではなかろうか。

現代のミュージアムに求められているのは、専門知を背景に研究者が見出した価値を市民に普及するばかりでなく、コミュニティの維持や発展において地域の人々が大切にしたいものや、状況の推移のなかで新たな意味や価値を見出していくものを、研究者が受けとめていくような相互作用である。こうした「文化創造のインタラクション」を、移動博物館やワークショップの現場に来場した地域の人々との対話によって実現していくのは、口で言うほど楽な仕事ではない。私たちが東日本大震災から七年間行ってきた博物館活動では、地域住民との対話によって生まれる新たな提案やアイデアをもとに調査研究を行い、次の展示会のテーマと地域に持ち込み、さらに新たなテーマを探っていくような“実験”を繰り返してきた。

復旧から復興にいたる「ポスト文化財レスキュー期」において、地域住民はこれまでの何を残し、何を新たに作るかの判断をいくつも迫られる。そうしたなかで、地域における歴史や民俗、自然、文化に対して様々な意味付与が行われ、あるものは文化資源となり、あるものは忘れられていく。そうした価値がゆらぐ時期だからこそ、被災地には博物館活動が求められている。今回の発表では、社会関与型の実践を通して見えてくる、文化における「より良い復興」について問題提起したい。

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